アユミネラル

中学受験を楽しむ

中学受験の日本史 「これダメ事前学習」

中学受験塾が日本史にとりかかるのは小5の9月からです。オフィシャルには。

「うちの子はだんぜん記憶力が良い」

「親子で歴女になった」

という「選ばれし精鋭」以外のお子さんをお持ちの親御さん。小5の9月前に、さっさと事前学習しましょう。

問題は事前学習の教材です。「日本史にはこれよね!」とされている王道のコンテンツがダメダメです。私はかなりムダ金ムダ時間を使った気がします。今も本棚で幅を利かせている、これ☟

学習まんが 日本の歴史

 

 

多くの教育ブログで集英社版がいいとか、角川版の近代が一番詳細だとか、語られています。あれはアフィリエイト目的なんでしょうか。ある友人のご家庭では小4のクリスマスの夜、枕元にサンタさんが「日本の歴史 全シリーズ」を置いていったという「本当にあった怖い話」まであります。

もちろん私も買いました。まわりの話を参考にして、たしか子供が小2くらいのときにいきこんで買いました。

結局、子供は一度も読みませんでした。

なぜか。難しすぎるんです、小学生には(※平均的な小学生には)。

私も事前に図書館で借りるなり、リサーチすれば良かったのですが「まんが日本の歴史は鉛筆と同じくらい当たり前に買うもの」くらいに思っていたので、中身に目を通してなかったんですよね。「これで日本史は安心だわ、子供もまんがに夢中になっちゃうかしら、オホホ」って思ってました。中学受験におけるママ友情報はこういうガセ/デマも少なからずありますね。

購入して子供が1冊も読まないところで、私は初めて自分で手に取って読んでみました。

とにかく内容が難しい。

まんがなら小学生も読むと思ったら大間違いです。一応、微妙にギャグとかはさまってますけど、お腹を抱えて笑うほどではありません。というかクスリともしません。

内容も中学受験であそこまで詳しい必要はありません。長屋王とか薬子は中学受験には出てこない。それなのにチラチラ登場するから、話の根幹のストーリーがわからなくなります。あの内容は、おそらく高校生向けですよね。そして高校生は日本史を歴史まんがで学ぼうって思うのか疑問です。結局、どこのニーズにもあっていないんじゃないかしら。

私はいきなり全巻買ってしまい、本棚でかなりのスペースを占有しているのを見るにつけ、なにかとイライラ感が募ります。メルカリで売ってしまいたい、いや、高校生くらいでもう一度見るかも?と迷っています。

ねこねこ日本史

NHK Eテレにて放映中のねこねこ日本史。可愛らしいイラストでうちの子も見ていました。他のアニメを観るよりちょっとは勉強になるかしら?と録画までしていました。

今、考えると愚かです。まんが日本の歴史を全巻購入と、全く同じ切り口で愚か。ちょっとお勉強要素が入っていると判断能力が30%ダウンして、財布のひもが緩くなり、子供との約束が甘くなる私。勝手に「学習商法」と呼んでいます。

もしお子さんが「ねこねこ日本史」を大好きなら観させてあげてほしいですが、実際、「ねこねこ日本史」と「クレヨンしんちゃんの伝説を呼ぶブリブリ3分ポッキリ大進撃」、勉強へのお役立ち度はそうそう変わらないと思います。だったら学習なんかは諦めて、思いっきりエンタメに寄せた、子供が喜ぶものを見せてあげた方が得策です。

ねこねこ日本史では、日本史の流れの理解は期待しない方がいいです。何しろストーリーがかなり創作です。このアニメの面白さは歴史ロマンの面白さとは異なります。「ねこねこ日本史」を好きになったことで歴史に興味を持つってことはないんじゃないかな。ただ、ひたすらにキャラが可愛い。そのせいか「人名」などの固有名詞は記憶に残るみたいですね。「ひみこ」とか「りょうま」とか。何をした人なのかは知らなくても、とりあえず固有名詞を聞いたことがあれば歴史を学ぶにあたっての下地づくりにはなる気がします。

大和和紀先生

私は大和和紀先生が源氏物語を描いた「あさきゆめみし」が大好きでした。「あさきゆめみし」にはオトナな恋愛模様が描かれていて親が小学生に薦めるのは躊躇します。でも天智/天武天皇兄弟を描いた「天の果て地の限り」なら、そんなアダルトじゃなかったし良いかしらと思い出して、amazonで取り寄せてみました。

天の果て地の限り (Kissコミックス)

天の果て地の限り (Kissコミックス)

 

 ご覧のとおりゴリゴリの少女恋愛漫画。今の小学生女子って、こういう少女漫画、読まないですね。これもまた手にとりもしませんでした。代わりに私が久しぶりに読み直しましたが、40代主婦が読むにはそれはそれで甘酸っぱすぎました。

やっぱり小学生低学年女子でも「読もっかな」と思える内容でないと、結局、手に取りません。

それでは次回は、以上の反省を生かした「これ良かった事前学習」をご紹介します。