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さきたま古墳で古墳時代を学ぶ<その3>

 

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さきたま史跡の博物館 

国宝「金錯銘鉄剣(きんさくめいてっけん)」が展示されています。

お子さんが歴史好きであれば放っておいても興味をもってくれますが、特に好きじゃない我が家は、私がオーバーに盛り上げました。

「あの!国宝の!キンサクメイテッケンがこの場所に!展示されている!
 イナリヤマ古墳から出土されたあの鉄剣!」

と、嫌がられない程度に連呼しつつキンサクメイテッケンイナリヤマ古墳、最低限この二語は子供の脳の片隅に残ることを念じました。

実物の金錯銘鉄剣(きんさくめいてっけん)は錆びついた鉄の薄板です。が、空中浮揚みたいな展示の仕方をされていますので、ありがたみがあります。

次に、剣に刻まれた獲加多支鹵(ワカタケル)の文字を探してみましょう。意外と刻まれている文章が長くて「どこ?どこ?」と見つかりません。周囲の展示パネルには詳しい解説があり、江田船山古墳の銀錯銘大刀(ぎんさくめいたち)との関係の説明もありますので、低学年の子にはそちらで説明してあげた方がいいかもしれません。

このふたつの刀に 獲加多支鹵(ワカタケル)=雄略天皇という同じ大王の名前が刻まれていたことが発見され、当時、大和政権の支配は埼玉県の稲荷山古墳~熊本県の江田船山古墳まで、かなり広い範囲まで及んでいたことがわかります。ここ、重要。

全国の古墳の制作時期と大きさを比較したパネルもあります。それを見ると、先ほど見てきた古墳も大きいのですが、大仙古墳がさらに大きいのがわかります。他にもかなり大きなのがありますが、着目すべきは大仙古墳。大仙古墳って本当に大きいのですね。大の字が使われているだけあります。しかも阪にあるなんて、なにもかもが大ですね。さすが仁徳天皇陵と言われてるだけあります。 

ここの展示で押さえたいポイントをまとめます。
・埼玉の稲荷山古墳で見つかった剣と、熊本の江田船山古墳で見つかった剣に
同じ大王=獲加多支鹵(ワカタケル)= 雄略天皇 の名前が記してあった。
近畿地方に古墳が多い。特に大阪の大仙(だいせん)古墳が最大規模である。
→大和政権は近畿地方を中心に九州から関東までを支配していた

 

ちなみに江田船山古墳の銀錯銘大刀(ぎんさくめいたち)は熊本県にはなくて、上野の東京国立博物館に展示されてあります。こちらも国宝です。

東京国立博物館 - コレクション 名品ギャラリー 館蔵品一覧 銀象嵌銘大刀(ぎんぞうがんめいたち) 

博物館には様々な形状の埴輪が展示されています。鳥や豚?、馬なんかはかなり大きく、馬具も細かく作られています。どれも切込みの目鼻口、ヘタウマな手足、独特な埴輪の愛嬌がありますよね。それらを眺めていれば「埴輪は人型だけじゃない」ってのは自ずと覚えてくれるでしょう。

古墳時代の髪型を模したかつらと鉄剣のレプリカを持って、パチリ。

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はにわの館 

様々なはにわを見た後、はにわの館にてはにわ作り体験を体験しました。一応、事前予約した方が良さそうです。土をこねるのは楽しいです。はにわの作り方、ご存じですか?土をこねていくつか輪っかをつくり、輪っかを上にいくつも重ねていって、最後、天辺をふさいでつくります。だから内部が空洞なんですね。それぞれ思い思いのはにわを作りました。1か月ほどしてから、焼きあがった埴輪を家に送付してくれます。

さきたま古墳、行ってみてね 

関係ありませんが、さきたま古墳公園は埼玉県の管轄なのですが、こちらの「はにわの館」は行田市の管轄なんですね。そのため、さきたま古墳のHPにはにわの館のページがなかったりします。このさきたま古墳は国の特別史跡に指定されていて、世界遺産の登録も推進しているそうです。埼玉の語源はこの「さきたま」からくるそうです。いろいろ謂れがありますね。世界遺産はオーバーな気がしますが、非常に面白い史跡でした。