アユミネラル

中学受験を楽しむ

中学受験で星座完璧の子が低学年でやっていたこと。その1

星座を楽しく覚える方法をご紹介します。

中学受験の理科では四季の大三角形をはじめ星座や星の名前は必須暗記項目。

東京に空はない

屋上で星空を眺めてもいいのですが、東京の住宅地から空を見上げても、肉眼で見えるのは月と水星とか金星とか木星とか。望遠鏡を買ってみましたが、やっぱり東京で空を見上げても大して見えないんです。次に天文台に行こうとしましたが、天文台は都会の明かりを避けた場所にあります。しかも夜に行くとなると、帰りはかなりの夜中。

いっそ泊まれる天文台さいたまの堂平天文台)に泊まろうかと思ったけど、最寄りのバス停から徒歩9km?やめとこ・・・。車なし我が家にはハードルが高すぎて断念しました。

またあるときは地方へ旅行に行ったついでにキレイな星空を見上げて「わー。きれー」と感動して、星座を探そうとしてもわかりません、親が。なんとかオリオン座を見つけた頃には、子供は花火に夢中。

最も気楽なプラネタリウムにも行ってみましたが、最近のプラネタリウムは天体ショー的な要素が強く、中学受験の理科とは遠く離れた世界。子供が好きなアニメキャラが登場したので子供は喜んではいました。

手作りプラネタリウムも制作しました。針で穴をチクチク開けて、暗い部屋で明かりを灯すとファーっとキレイな星空が広がります。ですが、ちょっと小さな星が多すぎて、どれが主要な覚えるべき星なのかわかりづらいです。私が「どれが夏の大三角形か」というのを説明しても「親が暗闇でクイックルワイパーの柄を振り回して、よくわからないことを言っている。眠くなってきた。」状態でしかありませんでした。

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こう振り返ると、私はずいぶん星空に対して執念がありますね。実は私が学生の頃、覚えるのにものすごく苦労したのです・・・。一回赤点をとったことあります。

シールの星空

で、最終的にたどり着いたのが「シールの星空」です。これが最も中学受験的に効果的でした。寝室の天井に、蓄光シールを星座の形にペタペタするものです。

親子で細かい作業が必要ですが、できあがって照明を消すととってもキレイ!かつ、達成感で歓声があがります。夜、寝るのが楽しみなほど。コロナで外出が制限するなか、家で学べて楽しめるので是非おススメです。

ほとんど呪文に聞こえる星の名前ですが子供は意外とすんなり覚えます。ポケモンのモンスター名みたいなものなんでしょうか。作業自体も細かいですが、複雑ではないのでカタカナが読めれば小学校1年生くらいから挑戦できると思います。

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はくちょう座

用意するもの・・・畜光シール(DAISOで入手可)、星座表、マスキングテープ

かかる時間・・・1季節1~2時間くらい

推奨年齢・・・小学校1年生くらい~

 

貼る場所

我が家は蓄光シールを天井に代表的な星座を貼りつけました。が、わざわざ脚立に乗って天井に貼りつけていたので結構ハードでした。1季節やると「首が痛くなってきた」となりますので、1季節ごとに4回に分けて貼りつけました。天井の方が星空感は高いものの、ちょっと大変なので、スペースのある壁とかでも良かったように思います。

蓄光シール

星の等級は蓄光シールの大きさで表します。星の明るさは6等星までありますがその辺はとりあえずおいておいて、「名前を覚えなきゃいけない星」もしくは「秋の四辺形の星」は大きいシール。「それ以外の星」は小さいシール。この2段階の区別で良いと思います。シールの形は丸にしたくなりますが、切るのが大変ですし、四角でも遠くから見るので見栄えは十分良いです。

DAISOで四角い形やセロテープのように巻かれた状態のものが売ってます。が、最近は星型の蓄光シールがあるんですね。素敵ですね。

 これ↑だと1等星が妙に大きくなりすぎてバランスが悪いかもしれません。  

こちらの商品だと数といいバランスが良さそうです。こちらを2セット・・・だとギリギリですね。3セット買っておけば安心です。

私は星の色の再現性は諦めていたのですが、こういう商品もありました。

星座盤

星座早見もDAISOで売ってました。本格的なお高い星座早見より、主要な星座にしぼってあるのでDAISO版の方がおススメかもしれません。星座早見の地平盤をベリっとはがして下にある星座盤を参考にしていきます。もしDAISOで売ってなくても、インターネットで星座盤をダウンロードできます。ザっと検索したところ、こちらのサイトの星座盤がわかりやすそうでした。PNG版の「星座円盤1000PX」を入手すればよいかと思います。

hoshifuru.jp

マスキングテープ

マスキングテープは無地タイプのものに一等星の名前、たとえば「デネブ」と書いて、その星の隣に貼ります。星座の名前「はくちょう座」なども書こうとしたのですが、そうするとマスキングテープだらけになるので私は諦めました。

 

さて長くなってきたので次回に続きます。

 

ayumineral.hatenablog.com

合格に直結する「歴史おでかけ」のコツ<後編>

前編に続きます。前編ではとにかく親の予習が必要な理由を長々と述べました。 

ayumineral.hatenablog.com

 今回は「予習」に次ぐ、コツを2点だけ。

撮った写真はフォトブックに

せっかくお出かけしても、子供は忘れます。上の子はともかく下の子は、行った場所の理解もあやふやなまま、記憶もあやふやになります。かといって、下の子に合わせてもう一度行くのも・・・。

その場合に使えるのは写真です。幼い頃の記憶って、輪郭が曖昧なものが多いです。アルバム写真をみたり、大人が昔の話を繰り返すことによって、記憶が補強されていく部分もあると思います。最近は撮影しても画像データのまま残しておいて、なかなか子供が見返す機会がありません。ですので、お出かけしたなら、それをフォトブックにして、本棚のいつでも見られるところに置いておくと「記憶の補強」になるのでおススメです。

私は1年に1冊ずつアルバムフォトブックを作成してます。このイヤーフォトブックは構成を凝り、使う画像を選んで、画質にこだわり、お金をかけて作っています。が、そのやり方だと時間とお金がやたらかかるので、お出かけ用フォトブックは、簡易バージョンにしています。おススメはTOLOT。ただ撮った画像をダーーーッと流し込めば終了、1冊500円の文庫サイズのフォトブックができます。画質はそれほど良くなくても、まぁ良しとしましょう。1冊に50ページも載せられるのですが、1回のお出かけに50枚も画像がなくても気にしない気にしない。20枚くらい撮れたら1冊にしちゃいましょう。そこで「ついでだからあのときの画像も・・・」など貧乏性が出てくると、ものすごい手間になってきて結局、やらなくなってしまいます。それより、子供がいつでも見られるように紙化するのが大事だと思います。

これは子供は喜びます。時が経てば経つほど、幼かった自分を見るのが楽しいようです。下の子が「え?ビョードーイン?行ったっけ?」と言い出しても、平等院の前で自分がピースしてる画像があれば、「あ~あそこ」となります。さらに500円という金額もあって、子供が書き込み(落書き?)してもOKとしています。「大仏、大きくてびっくりしました」とか書いちゃっても、それも含めて思い出になります。

楽しさ優先、という親の割り切り

せっかくお出かけしたんだし、親としては「あそこも行こう!これも見よう!あれもこれもそれも!」となりがち。たとえば京都へ旅行となったら、お金も時間もかけることですし、京都の全てを予定に詰めこみたくなるところです。が、あえて、しぼりましょう。1日に寺を4つ巡ったところで、子供の記憶に残るのは2つまで。ヘタをすると、その4つの寺がハイブリットして、「金ぴかの清水寺に鑑真和尚がいるのが10円玉の寺」という混乱を生みます。優先すべきは「見たという事実」ではなく「子供の心に残る鮮やかな記憶」です。そのためには印象が強いところを、数をしぼって巡り、スケジュールに余裕を持たせるのが良いでしょう。

そのうえで、子供が笑顔になるアクティビティを盛りこみましょう。奈良まで来て「鹿にせんべいをあげる」ことに半日費やすなら「明日香まで足を伸ばしてキトラ古墳でも見ようよ!」と思う気持ちはわかります。でもそこはグッとおさえて、子供が鹿にせんべいをあげたそうなら、あげましょう鹿せんべい

子のツボをくすぐる満面の笑顔スポットはお子さんによって違うと思いますし、「ここでやらなくても・・・」と思うかもしれませんが、割り切って予定に入れた方がいいです。そうじゃないと、結局、親の自己満足に終わってしまうんですよね。もともとかなり自己満足の部分もあるものの「親にやたら振り回されるお出かけ」を続けていては、いずれ子供は「行きたくない」と言い出します。せっかくの「学べるお出かけ」が義務になってしまっては意味がない。史跡にでかけることが遊園地やテーマパークと同じくらい「楽しい」そして「また行きたい」と子供が思えるようにしたいです。

合格に直結する「歴史おでかけ」のコツ<前編>

これからしばらく中学受験に効果的な「歴史を学ぶおでかけ」をご紹介します。

具体的なお出かけ先の紹介の前に、忘れちゃいけないコツをご紹介します。

親の予習はなぜ必須か

私もかつて歴史を学んだものの、ほとんどが記憶の彼方。いざ現場に行ってみて説明しようとしたものの
「これはね足利の~・・・あれ?あれ?
(パンフレットを読みあげる。が良くわからない)
 Google先生に聞いてみようか」
とアタフタしているうちに、子供の集中は一気に覚めてしまいました。これではいけないと反省。そしていざ調べてみると、こりゃいろんな意味でこりゃ真剣に予習が必要だと実感しました。

理由1 中学受験の日本史と大学受験の日本史は違う

まず第一に「中学受験で問われる日本史の知識レベル」を確認する必要があるからです。中学入試は、大学入試に比べて大きな流れにしぼられているというのはわかります。でも「そこは教えて、これは教えないんだ?」というものがあります。私には判断がつきませんでした。たとえば「長屋王の変」や「薬子の変」はスルーですが「平将門の乱」は学びます。なんでですかね。でもそういうものなんです。それを知らずに「長屋王」について語るのは非常に効率が悪いな、と実感しました。

理由2 最新の研究にアップデートする必要があります

日本で一番古い貨幣といえば、親世代では「和同開珎」ですよね。今は違うんです。1999年に和同開珎よりも古い貨幣が奈良で大量に出土したそうで、今では「富本銭」が日本最古の貨幣として教科書に載っています。

さらにヒドいのは私の頃は教科書にデカデカと写真が載っていた奈良の「石舞台古墳」。今では写真どころか文字も載っていません。(検索すると、壁画もないし誰の墓なのか不明だし史料的価値がないと判断され削除されたそうです。)それを知らずに奈良旅行に行った私は「石舞台古墳」に行ってしまいました。まぁ無駄とまでは言いませんが、知ってたなら行かなかったのに・・・と思います。

理由3 子供が食いつく面白エピソードをひとつやふたつ

歴史好きのお子さんならともかく、そうではないドッチボールやドラえもんが好きなお子さんにとって「寺」や「仏像」は「ブロック塀」と同じくらい無味乾燥な面白みのないもの。そんなお子さんに歴史への興味を強要したところで、無理でしょう。その代わりに親は自分の子供が「エッ!」と目を輝かせるエピソードを用意したいところ。苦手な野菜を食べさせるのに、子供が好きな調理法で工夫するのと一緒です。こういうオーダーメイドができるのは親だけです。

たとえばうちの子は動物好きでしたので、常に動物エピソードを仕込んでした。

縄文時代、人はかめ棺に入れられて埋葬されてたけど、犬も人間と同じようにかめ棺に入れられて家族の一員として埋葬されてたんだよ。」

とか話すと、喜んで聞いてくれます。「縄文 犬」と検索すれば出てくるエピソードです。

他にも、とんでも伝承/伝説エピソードはいろいろ強烈で、多くの子供が好きですね。

平将門の首は日本で最初のさらし首で、首を切られたあとも3日間も目が見開いたままだった・・・

胴体を探して京都から東京まで飛んできた・・・

現代、この首塚を動かそうとすると工事関係者が何人も亡くなった・・・」

などなど。中学受験とは全く関係なく「信じるか信じないかはあなた次第」ではあるものの、引きは抜群です。

親の予習にベストな参考書は?私の結論。

そうなると私が読む参考書が必要になってきます。大きな書店であれこれ参考書、問題集を探したのですが、なかなか良いものが見つからず。旺文社、サピックスZ会の問題集/参考書を組み合わせて使ってました。が、中学受験が始まってから「あ~これが1冊あれば十分だったな」というのがみつかりました。それは「四谷大塚の予習シリーズ社会 5年下」。よく考えればこれ以上のものはありません。中学受験に必要な日本史の知識がコンパクトに詰めこまれ、さらに要点チェックも各章についており、何をどのレベルで聞かれるのかがザっとつかみやすくなっています。四谷大塚の会員でなくても、四谷大塚のホームページで1冊2000円程度で通信販売してます。

またこのブログでは、歴史を学ぶお出かけ先を紹介する際に「お出かけ先で学べる中学受験必須ワード!」と「ちびっこ食いつきエピ」を紹介していくつもりです。

それでは長くなってしまったので、<後編>に続きます。

 

ayumineral.hatenablog.com

 

中学受験 低学年から始めてほしい100のコト

中学受験  学びを苦行にしないために

中学受験塾ではひたすら授業→宿題→テスト→授業→宿題… このループ勉強法をとります。それが最も早くて無駄がなく合理的からです。受験とはとにかく「テストで高得点を取ること」が目的だから、それでいいのです。

特に理科社会のおいては暗記項目が多くなりますので、その内容に興味があろうがなかろうが、とにかく次のテストまでに暗記しなくてはいけません。途中で「これってどういうことだろう?」と深掘りしたくなったところで、横道にそれてる時間はありません。明日小テストってことで、意味はともかく頭文字だけつなげたり、呪文のように唱えたりして、とりあえず覚えなくてはいけません。覚えられないと、だんだん苦行のようになってきて「アルクトゥルス・・・ベテルギウス・・・レグルス・・・スススススス・・・もう、星座嫌い!」となってしまえば、その分野への苦手意識がうまれてしまいます。

でも、もし、その前に夏の大三角をテキストの写真だけではなくなんらかの形で接する機会があったなら、話は違っていたと思います。実体験と知識がリンクすること。好奇心を持って楽しみながら学ぶこと。そうすることで、知識の吸収率は愕然と変わってきます。「何で覚えなきゃいけないんだ」ではなく「あのときのあのことだ」という体験とリンクした記憶があれば、勉強は猛然と楽しくなってきます。当然、暗記の苦行度は激減です。

さらに、子供の知的好奇心という大事なものを育てることができます。受験勉強では、どうしても知的好奇心や知識/学問の面白さは後回しにされがちです。「あなたがやっている勉強はつまらないことじゃない。今まで、多くの人が魅了され、夢中になって調べあげてきた最高に面白い話の塊なんだよ」ということを伝えてあげたいと思いませんか。

が、こういった学びは塾では行えません。時間がかかるし、手間もかかる。こういったことができるのは家庭/親だと思います。

的外れな青空学習ではなく

それならば
「とりあえずキャンプに行って、火打石を使って火を起こそう」
「とりあえず科学館へ行き、恐竜展を見よう」
「とりあえず生物・植物を育てよう」
といろいろな学びを積み重ねるのも良いかもしれません。それはそれでアリです。

でも、もし中学受験への効果を考えるなら、確実に中学受験に必要な知識が積み重なるアクティビティに取り組むべきです。そのためには、中学入試の出題分野を親がしっかり押さえておくのが大事です。

たとえば、植物を育てるにも、花屋さんに行ってその場の好みで適当に選ぶのでなく、中学受験頻出の植物を選んでほしいと思います。母の日のカーネーション。中学受験の理科において、カーネーションから学ぶべき点はありません。ラベンダーやミントといったハーブ類にいたっては、中学受験界で存在を抹消されています。選ぶべきは舌状花と管状花の両方を持つヒマワリ、マメ科のエンドウ、少し手間がかかりますが雌雄があるヘチマ、さらに余裕があるなら花びらのないイネ、イネは理科だけでなく社会でもコメの育成手順を覚える必要があります。

お祭りで金魚すくいをして持ち帰って育てるならメダカ。金魚は出題されません。デメキンも。でもメダカは出ます。雌雄の区別や卵からの成長過程など、一度育てれば簡単に頭に入ります。

親がこういった情報をもって、意識して日常を選択することの効果は絶大です。

このブログではそういったことをご紹介していきます。