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合格に直結する「歴史おでかけ」のコツ<後編>

前編に続きます。前編ではとにかく親の予習が必要な理由を長々と述べました。 

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 今回は「予習」に次ぐ、コツを2点だけ。

撮った写真はフォトブックに

せっかくお出かけしても、子供は忘れます。上の子はともかく下の子は、行った場所の理解もあやふやなまま、記憶もあやふやになります。かといって、下の子に合わせてもう一度行くのも・・・。

その場合に使えるのは写真です。幼い頃の記憶って、輪郭が曖昧なものが多いです。アルバム写真をみたり、大人が昔の話を繰り返すことによって、記憶が補強されていく部分もあると思います。最近は撮影しても画像データのまま残しておいて、なかなか子供が見返す機会がありません。ですので、お出かけしたなら、それをフォトブックにして、本棚のいつでも見られるところに置いておくと「記憶の補強」になるのでおススメです。

私は1年に1冊ずつアルバムフォトブックを作成してます。このイヤーフォトブックは構成を凝り、使う画像を選んで、画質にこだわり、お金をかけて作っています。が、そのやり方だと時間とお金がやたらかかるので、お出かけ用フォトブックは、簡易バージョンにしています。おススメはTOLOT。ただ撮った画像をダーーーッと流し込めば終了、1冊500円の文庫サイズのフォトブックができます。画質はそれほど良くなくても、まぁ良しとしましょう。1冊に50ページも載せられるのですが、1回のお出かけに50枚も画像がなくても気にしない気にしない。20枚くらい撮れたら1冊にしちゃいましょう。そこで「ついでだからあのときの画像も・・・」など貧乏性が出てくると、ものすごい手間になってきて結局、やらなくなってしまいます。それより、子供がいつでも見られるように紙化するのが大事だと思います。

これは子供は喜びます。時が経てば経つほど、幼かった自分を見るのが楽しいようです。下の子が「え?ビョードーイン?行ったっけ?」と言い出しても、平等院の前で自分がピースしてる画像があれば、「あ~あそこ」となります。さらに500円という金額もあって、子供が書き込み(落書き?)してもOKとしています。「大仏、大きくてびっくりしました」とか書いちゃっても、それも含めて思い出になります。

楽しさ優先、という親の割り切り

せっかくお出かけしたんだし、親としては「あそこも行こう!これも見よう!あれもこれもそれも!」となりがち。たとえば京都へ旅行となったら、お金も時間もかけることですし、京都の全てを予定に詰めこみたくなるところです。が、あえて、しぼりましょう。1日に寺を4つ巡ったところで、子供の記憶に残るのは2つまで。ヘタをすると、その4つの寺がハイブリットして、「金ぴかの清水寺に鑑真和尚がいるのが10円玉の寺」という混乱を生みます。優先すべきは「見たという事実」ではなく「子供の心に残る鮮やかな記憶」です。そのためには印象が強いところを、数をしぼって巡り、スケジュールに余裕を持たせるのが良いでしょう。

そのうえで、子供が笑顔になるアクティビティを盛りこみましょう。奈良まで来て「鹿にせんべいをあげる」ことに半日費やすなら「明日香まで足を伸ばしてキトラ古墳でも見ようよ!」と思う気持ちはわかります。でもそこはグッとおさえて、子供が鹿にせんべいをあげたそうなら、あげましょう鹿せんべい

子のツボをくすぐる満面の笑顔スポットはお子さんによって違うと思いますし、「ここでやらなくても・・・」と思うかもしれませんが、割り切って予定に入れた方がいいです。そうじゃないと、結局、親の自己満足に終わってしまうんですよね。もともとかなり自己満足の部分もあるものの「親にやたら振り回されるお出かけ」を続けていては、いずれ子供は「行きたくない」と言い出します。せっかくの「学べるお出かけ」が義務になってしまっては意味がない。史跡にでかけることが遊園地やテーマパークと同じくらい「楽しい」そして「また行きたい」と子供が思えるようにしたいです。